好きなことを仕事にする前に、好きなことがわからない問題

 

「好きなことを仕事にしよう」という言葉、本当によく聞かれるようになりましたよね。

 

会社勤めが安泰とはいえなくなり、起業・独立する人も増えて、さらに価値観も多様化している今、好きなことを仕事にしやすくなっているのは事実だと思います。

どうせ仕事にするんだったら、好きなことをやれたほうが毎日楽しそうだしね。嫌なことをわざわざ無理してやる必要ないよね。

 

大好きな物事があって、それに昼夜どっぷりのめり込める人なら、すんなり好きなことを仕事にできると思うのですけど、実はそれ以前の問題を相談されることも少なくないんです。

 

「好きなことを仕事にしようにも、そもそも自分は何が好きなのかわからない」

 

好きなことがわからなくちゃあ、「好きなことを仕事にする」って言われても無理ってもんです。そういう人は、どうやったら好きなことが見つかるの?何を仕事にしたらいいの?

 

 

自分の好きなことがわからない理由。

「好きなことがわからない」っておっしゃる方って、すごく真面目な方が多い気がします。人から求められたことを一生懸命やってきたとか、敷かれたレールに自然と乗れていたとか。

理由としては以下の3つが多いかなと思います。

 

1.感情を麻痺させることに慣れてしまっている

これは大人になるにつれて得意になっちゃう人が多いやつ。

 

感情を思いっきり出して子どもみたいにはしゃぐのが、「大人だから」という理由でしにくくなる。あとは、好きなことがあっても、わざわざ言うのが恥ずかしくて押し殺してしまう。

感情を殺さないとやっていけないようなストレスフルな出来事が増えたりもしますね。仕事がきつくて、家と会社の往復しかなくて、心がカサカサに乾いてしまう、みたいな。

 

真面目に思い詰めたように「好きなことが見つからない」っておっしゃる方ほど、そもそも感情を忘れてしまっているんじゃないでしょうか。感じるセンサーが鈍って麻痺している人が多いように思います。

素直に感じる、素直に笑う、素直に楽しむ、子どものようにはしゃぐ、周りの迷惑は二の次。そんな感じで心が素直に動けるような時間が、大人になると確保しにくくなっちゃうんだよね。

 

2.好きなことをしても、テンション高くワクワクするタイプではない

「好きなことを仕事にする」という言葉と一緒によく出てくるのが、「ワクワクすることをやろう」っていうやつです。

 

「ワクワク」っていうと、なんかものすごく楽しそうな感じとか、心が躍ってしまって、いてもたってもいられない感じを想像するかもしれませんが、感じ方や感情の表し方って本当に人それぞれ。

私、「きゃー」とか「わー」とかなりにくい人で、ひとりで黙々と(ふふ、たーのしー♡)って思うタイプなんですよね。「楽しんでる?」って周りから心配されることもあるほど(笑)。でも楽しんでるんですよ、心の中でちゃんと。

それに、私が好きなことって、文章を書いたり写真を撮ったり、ひとりで楽しむ系のことが多い。ぐぐぐっと集中して物事を言葉にしたり切り取ったりする瞬間が好きで、ひとりでにやにやしているだけでも幸せです(笑)。

 

そういう「楽しい」「好き」を見逃していないかどうか。

 

3.まだ仕事にするほどの「好き」に出会っていないだけ

「今できることで絶対何とかしなくては」と焦りすぎないことも大事。

自分の魅力とか強みを活かして仕事をすることは大切です。でも、それは今の手持ちの札だけで何とかしなければいけない、という意味ではない。

 

世の中、面白いことが山ほど転がっています。もしかしたら、まだ自分が本当に好きだと思えるものに出会っていないだけかもしれません。

 

大人になると、会社と家の往復になっちゃったり、なんとなく自分のできるものに縛られて、最初から新しいことに挑戦しなくなったりしがちです。

でも、行動や思考が固定的になってしまっているところには、楽しいことって入ってきにくいような気がします。

 

これから始める新しいことと、自分の持っている魅力が合体したら、とても楽しい何かを仕事にできるかもしれない。今までやっていたことと新しいことを融合させたっていい。

単体で好きなものが見つかるかもしれないし、何かと組み合わせた結果ものすごく好きなことが生まれるかもしれないしね。

 

 

仕事にできるほど好きなこと、どうやって見つける?

 

仕事はやっぱり好きなことがいい!と思うなら、処方箋は3つでしょうか。

 

1.いきなり仕事にできるレベルの好きを探そうとしない

「これだ!」っていうものを一発で見つけようとしない。いきなり白馬の王子様が来てくれるみたいなことはめったにないし(笑)、テストみたいな正解のある世界じゃない。

あと、いきなり一目惚れで好きなことが見つかるとも限りません。「これ好きかも」とか「まあとりあえずやるか」ぐらいのことが、ずっとずっと続けていったら好きになるかもしれない。

だから、「好きなことを見つける」というよりは、「好きを育てる」のほうが正しいような気もします。これ好きだなあっていう部分をどんどん見つけていくような。

 

ちなみに言っておくと、

 

仕事にできるレベルの「好き」って、けっこうな強度と熱量の「好き」です。

 

表立ってメラメラしなくてもいいんだけど、ちょっと「好きかも」ぐらいのことじゃ続かない。だって、仕事にするといろんな厄介ごとがセットで付いてくるんですから。

パッと「好きだっ」って思っても、すぐ飽きちゃうようなやつは仕事にはならないです。だから、趣味のままとどめておいたほうが幸せな「好き」って結構あると思う。仕事にしちゃうと嫌いになっちゃうという話もよく聞きますね。

 

2.好きなことがないならないで、とりあえずできることを仕事にする

仕事の本質って、誰かの役に立つことです。だから、「仕事」として考えるのであれば、誰かの役に立つことであれば成立する。

 

好きなことであれば尚良いけれど、好きなことがわからないのなら、とりあえず自分のできることで誰かの役に立つことを考える。

そして、その仕事の中に楽しみを見出せるような感性とかセンサーを身につける。

 

自分から何かを生み出すのが苦手な人って一定数います。0から1にするのが苦手な人。

でもそういう人って、1を100にすることはできたりするから、人に頼まれる仕事の中に喜びを見出していくほうが、「この仕事好きだなあ」って思えるかもしれない。

 

目の前の物事に楽しみを見出せて好きになれるって、本当に素敵なことだし、それだけで人生が豊かになるよね。特別なことがなくても幸せでいられるんだから。

 

3.やったことがないことにいろいろ手を出してみる

なぜかというと、やっていなければ好きかどうかもわからないからです。

あとね、全然違うことをやってみたら、「やっぱり私あっちのほうが好きかも」って気づくこともある。すっかり忘れてた物事が好きだってことに。

 

じっとして考えていて好きなことが見つかることは少ないような気がします。どんどん楽しいことをしてみたらいいと思うのです。何を楽しいと感じるかは、やってみないとわからない。

必ずしも楽しそうと思えなくても、ちょっと興味があるならやってみたらいい。友達に誘われたらフットワーク軽く出ていってみたらいい。

 

最初から好きなことがずっと好きなことだとは限りません。最初はあまり興味がなかったけど、やりはじめたらハマっちゃった…なんてこと、いくらでもあると思うのです。

 

 

好きなことを仕事にしたいなら、頭でっかちになりすぎないこと

「好き」っていう「感情」に基づいた何かを仕事にしたいわけだから、考えて出てくるもんじゃなくて、感じないと出てこない。

もちろん、いざ仕事にしようと思ったら考えることっていっぱいありますけど、

 

「やりたい」を決めるのは感覚や感情

「やり方」を決めるのは思考

 

という感じかなと私は思っています。感じることから始まる。

 

あと付け加えておきたいのは(蛇足かもしれないけど)、

 

好きなことが見つからなくても、好きなことが仕事にならなくても、いちいち劣等感を持たないでほしいということ

今やっていることが好きなことじゃないからと言って、それを否定しないでほしいということ。

 

たしかに会社は昔ほど安泰じゃないけど、起業とか独立ばかりが素晴らしいわけでもないし、どんな形であれ人の役に立てることってそれ自体が素敵なことだと思うから。

 

 

※「好きなことを仕事にする」シリーズ

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