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雑食系フリーランス 及川智恵/世界には、人の数だけ「面白い」が溢れている。

ひとりごとコラム

マナーのポスターなんか、破り捨てられる日が来たらいいのに

投稿日:2017年12月28日 更新日:

電車の「マナーを守ろう」的なポスターが嫌いなのです。

そもそもあのポスター、あんまり効果ないんじゃないか?ざっと検索かけてみたけど、「効果が出た」っていう記事とか論文、上位には1つもなかったぞ。

 

 

マナーを守らない人がいるのは、マナーを知らないからじゃない、と思っています。

 

例えば、「そもそも自分の行為がマナー違反だと思っていない」っていうケースもあるはずで、そういう人にマナーを訴えても、のれんに腕押し。知っていようがいまいが関係ない。

あと、たぶん「世間がマナー違反だって言ってるのは知ってるんだけどやめられない」っていうのもある。電車の中での化粧とか。夜遅くまで働いて、どうしても朝起きられないから、1時間半かかる通勤電車の中でメイクするしかない…みたいな。

私、電車で化粧するためにグリーン車に乗っていた人を知っていますもの。少しでも他人の目に触れなくて済むようにって。

 

でも、私が一番気にしているのは、「自分に余裕がなさすぎてマナーどころじゃない」っていう人たちがいっぱいいるのではないか?ということなんですよね。

「何がマナーだふざけるな、電車の中ぐらい俺の好きなようにさせろー!」って思ってる人がたくさんいるんじゃないか、と。

で、マナー違反を目撃した側も、下手すると「こっちは我慢してんだから、お前だけ好きなようにするなこのやろう!」みたいなことを思ったりするわけでしょ?

 

もうなんか、みんな主張したがってる。

 

電車の中ぐらい好きにさせてほしいってことは、会社でも家庭でもストレス溜めこんでる人たちがいっぱいいるってこと。みんな余裕がなくて大変です。

いや、大変じゃない人なんてこの世にいないかもしれない。でも、「大変」っていう気持ちは主観的なものだから、つい「自分が世界一大変な目に遭っている…」って思ってしまうとき、思いたくなるときがあるものです。

 

それほどに、みんな自分を主張したがってる。

 

疲れているときに「マナーを守りましょう」なんて、さらに他人からごちゃごちゃ言われるのは気分が悪い。「うるさい!私だって疲れてるの!」っていう気持ちになってしまう。

ユーモアあふれる広告も存在してるのは知ってるけど、人間、「やめて」って言われると逆にやりたくなったりもするわけです。やっぱり、マナーの広告ってあんまり機能してない気がする。

 

だから、マナーの広告を出す以前の話。

1人でも多くの人の心に、他人を思いやれる余裕を作りたい。

 

 

そのためには、まず自分自身が思いやりをもらえているっていう実感が必要で。

 

なんだかんだで、みんな許されたいし認められたいし、「ありがとう」とか「がんばったね」とか「すごいね」とか「それでいいよ」とか「好きだよ」とか言われたいわけじゃないですか。人間だもの。

でもこれ、大人が普通に暮らしていたらめったにもらえない言葉の数々です。めったにもらえないとわかっていながらも、つい渇望してしまう言葉たち。それも、自分の中に至らないことが山盛りいっぱいあるのを承知のうえで。

 

つるっと完成した人ってロボットみたいで面白くない。それに第一、私自身がそのようにはいられない。腹黒さは捨てられないし、バカなことだって考えていたい。そして正直な話、それでも許してほしいし認めてほしいのです、私自身が。

かといって、「ありのままでいいよ」みたいな聞こえの良い言葉だけを集めることには、私は興味がありません。「歪みも毒も悪もあるけど、別にそれでもいいじゃないか」って言いたいような気がする。

だって、そのほうがよほどありのままだし、よほど現実的だし、だからこそよほど嘘がなくて安心だから。影のない光なんてない。光だけでできている人はいない。

 

結局のところ、ひたすらそれを言い続けたいのです、私は。いろいろな形で。

 

 

 

来年の私のことを少し。

何かを創っているときの自分が一番集中していて、一番寝食を忘れられて、一番好きだなと思ったので、それをちゃんとやりたいなと思っています。

 

写真と文章を、本格的に人生の主役に押し出したい。2通りの意味で。

 

創作はとても楽しいから(というか2017年は嫌と言うほどそれに気づかされたので)、ひたすら創りたいと思うものを創りたい。1月に個展をやった後は、しばらく個展はしないと思うけど、それ以外のものを既に考え始めています。

変な言い方なんだけど、「メリットのある作品」を届けたいです。手元に私の写真や文章を置くことで、明らかにゆとりができるようなもの。ただ「きれいだね」でも十分嬉しいけど、それ以上に何かを思い出せるもの。気づきや刺激。

心にゆとりを作ってくれるのは、癒し的なものばかりじゃなくて、むしろ「視点が増えれば余裕ができる」と思っています。ちょっとの驚きや新鮮さを与えられるものって、どうやったら創り続けられるのか。まだまだ研究します。

 

一方、写真と文章を「作品」としてではなくて、自分で仕事をしている個人事業主や企業のために使いたいという気持ちも大いにありますし、実際にそういうことも動き始めています。

良いものや面白いものを広めたい。もっと広まっていいはずのものが広まり足りない。知ってもらえないと、認めてもらえないと、仕事としては成り立ちませんし、仕事がうまく回ってくれないと気持ちに余裕など持てません。食えないし。

だからまずは、私自身が「これいいよ」を堂々と言いたいし、堂々と広めたい。仕事としてそれができたら、この上ない喜びです。そのためには、それが実現できるだけの多面的な力を付けないといけないけど、その辺は少し頑張りたい。

 

まずは何より、笑って暮らせる人が増えますように。少しでもゆとりを持って暮らせますように。ゆとりが難しいのなら、せめてすき間ぐらいでもいいから。

そして、頑張っているあなたが「ありがとう」「すごいね」「素敵だね」って言ってもらえるような機会を増やしていけますように。良いものは知られてほしいし、評価されてほしい。そのために力を貸せる私でいたい。

人生、いろいろあるのはわかってる。それでもみんな幸せでいてほしい。私自身も幸せでいたい。それだけなんだと思うのです、私のやっていることの先に何かがあるとすれば。

 

少しのすき間にするりと入り込んで、そのすき間を内側からきゅっと広げることができるものを生み出したいです。余裕をつくるもの、余裕をつくる人でいられたら本当に嬉しい。

 

となるともちろん、私も余裕を持っていないといけないわけで。

とにかくやさしくありたいです。抱えきれなくなってぶん投げてしまうことがたくさんあった私にとっては、急にできることじゃないかもしれないけど、そうだとしても、とにかくやさしくありたいです。

 

いつか、マナーのポスターなんか破り捨てられる日が来たらいいなと思っています。そんなもの必要ないよね、って。

相手を思いやる気持ちを持つ余裕があったら、今ほどマナーが問題になるとは思えないから。

 

 

※2017年の更新はこれで最後になります(たぶん)。2018年も1月から盛りだくさん。何かしらご興味お持ちいただけたら嬉しいです。良いお年をお迎えくださいませ^^

 

 

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