「聴いて書けば終わり」ではない。読みたくなるインタビューの作り方(※我流)

先日スタートしたインタビュー企画「生き方辞典」、とてもたくさんの方に読んでいただけたようで嬉しいです。

【生き方辞典1】不安なんて、どこにいてもつきまとうのだから(書家/書道講師 目時白珠さん)

話を聴くことと文章を書くことは、さんざんやってきたことではあるものの、このような純粋なインタビューというのは、実はほとんどやったことがありませんでした(この企画を始めるにあたって少し勉強しました)。

インタビューって、単に話を聴いて文字にすればいいわけでは全然なくて、けっこう考えることが多いんですよね。

今回やってみて気づいたことがいくつもあるので、自分の勉強も兼ねて、インタビューして記事にまとめるまでのポイントを整理しておこうと思います。ただし、あくまで経験が少ない人間の見解です。場数を踏むうちに変わっていく可能性があること、ご了承ください。
(そして、できているかどうか…を問い詰めないでくださいw)

 

話を聴けなきゃ始まらない

これは間違いない。話を聴けないとインタビューは始まりません。

インタビューでの「話を聴く」というのは、相手の話に耳を傾けることに加えて、質問する力も含まれると思います。的確に相手の意図をつかまなければ、的確な質問は出てこない。的確な質問ができなければ、面白い話は引き出せない。

質問リストは事前に用意していきますが、書かれたことだけを淡々と質問するだけでは、インタビューとしてつまらない。台本の棒読みみたいな会話って、どう考えてものっぺり表面的です。

 

このあたり、コツの1つは聞き手側がどれだけ話し手に関心を持てるかだと思います。話を聴く技術というのもあるとは思いますが、やっぱり「相手のことを知りたい」という純粋に近い好奇心があったほうが、相手も喜んで話をしてくれるだろうし、いろいろな質問を思いつくだろうし、結果としていろいろな話を聴くことができるはず。

そもそも、文章って書き手の情熱や感動がそのまま乗るから、聞き手の無関心がそのまま文字になったら、それはかなりの確率で面白くないです。

 

あとこれは、インタビューに限らず話を聴く必要のあるシーンでは共通するかもしれませんが、話しやすい空気を作ることも含めて「話を聴く」能力に含まれるのだろうと思います。

私の中で「話しやすい空気」というのは、「話したいことを遠慮なく話せて、黙りたいときには安心して黙れるような空気」のこと(他にも定義があるかもしれないけど)。後半のほうが大事だと思っていて、「待てるかどうか」って信頼関係に大きくかかわってくるような気がしています。難しいんだけどね。

 

主観のフィルターをがっつり通す

こう考えてみると、話の聴き方って思った以上に個性が出る部分なのではないかと思うのです。質問の仕方、興味を惹かれるポイント、まとっている雰囲気、相手と掛け合わされて生まれる空気。すべてが1人1人違うわけですから。

まして、「文章には書き手の情熱や感動がそのまま乗る」のだとしたら、聴き手の心が動いた箇所こそが、読み手を感動させる可能性が高い。聴き手の個人的な感情が、結果として多くの人を感情を動かすわけです。

だとすると、インタビュー自体、聴き手の個性や主観にかなり左右されるということになります。実際、Webサイトや雑誌などに掲載されている著名人のインタビューを見ていると、同じ相手に同じテーマで話を聴いているのに、聴き手によってインタビューの中身や雰囲気がずいぶん変わるということを実感します。

聴き手の個性で面白さの現れ方が変わるのであれば、どんどん主観のフィルターを通したいな、と思いました。自分が本気で「面白い!」と感じることをそのまま素直に伝えることが、取材対象の方々の魅力を発信することにつながるわけですし。

 

本当は、このインタビューもなるべくフラットに客観的に伝えるほうが良いのでは?とずっと思っていました。現段階で取材を申し込んでいる方々って、みんな過去に何らかの接点のある方です。変に内輪感・身内感が出てしまうと、やっぱり読む側が心地良くないはずで、届く範囲が狭くなってしまう。

でも今回に関しては、敢えてバリバリ主観的に、「私が面白いと思った場所は極力切らずに入れよう」と決めて編集しました。私の感覚をそのまま素直に伝えたほうが、相手の魅力が伝わるよな、と。まあ、泣く泣く削ったところも大量にあるのですが(目時さんのインタビュー、テープ起こしした直後は3、4倍の文字数がありました…)。

 

淡々と事務的なインタビューをすることも可能だと思うんです。でも、せっかく私がインタビューするのだから。私のサイトに掲載するのだから。そもそも、取材基準が「私が面白いと思う人」なのだから。主観だらけで何が悪い。好き勝手にやろうと思います、今後も(笑)。

 

客観性を残すポイントは「構成」

とはいえ、人に見せる文章である以上、主観的な感情を入れつつも、やっぱりある程度の客観性も大切だと思っています。好き勝手にやるんだけど、「読みたい」「読みやすい」「面白かった」と思ってもらえないとやりがいが減りますし(笑)。

その辺を解決してくれるのは「構成」なのかな、と思っています。書き起こした後の文章の構成。

 

インタビューって、話をそのまま文字にすればいいわけではありません。何しろ、話し言葉ってそのまま書き言葉にすると読みにくい。どうしても話が行ったり来たりしますし、話しているうちに思い出すことがあったりもしますし。

だから、どのように情報を並べたら伝わりやすいのか、しっかり考えないといけないなぁと。取材前の段階で、ある程度質問を用意し、構成も組んでからお話を伺うようにしていますが、当然ながらその通りに話が進むとも限りません。脱線したところがすごく面白いかもしれない。だから、文字起こしをしたところで改めて組み直します。

文章として読んだ場合に、情報をすんなり追っていける構成はどんなものか。私が「ここがすごい!」と思ったポイントを読者の方にも同じように「すごい!」と思ってもらうためには、どんな構成にしたらいいのか。いろいろな要素を念頭に置きつつ、ひたすらパズルです。

 

最も伝えたいことは何か。どんな人たちに届いてほしいのか。どういう順番で情報を並べたら伝わるのか。

このあたりは、普通に文章を書くときと同じですかね。聴くスキルと書くスキル、両方がしっかり合体しないとインタビューって難しいのね…という当たり前のことを痛感するわけです。

 

私が今、最も話を聴きたい人たちのこと

「生き方辞典」はまだ始まったばかり。現在、2名の方の取材準備中です。頭の中に次の候補も数名リストアップされています。

私自身が長い間フリーランスで働いているせいもあって、取材する人も個人事業主が多めになってしまうのですが、実は個人的に最も話を聴きたいのは、専業主婦/主夫と会社員なんです。妥協とかではなくて「自分の人生としてそれを選択をした」人たちの話が聴きたい。

 

なんだかんだで「共働きの時代」ということになっているし、「会社にしがみつかない生き方」などと言われたりもしますが、個人的には、どれか1つの選択に集約していくのではなく、「どんな生き方・働き方でもそれなりに生きていける世の中」のほうが面白いのではないかと思っています。

それに、何かを成した人だけがエライわけではなくて(何かを成せるのはすごいことだけど)、その裏側には、日常を支えるものすごい数の人々がいたりもするわけです。影になってしまっている人たちにもクローズアップできたら良いなあと思うし、実は多くの人たちにとってそういう存在こそが身近なのではないか?とも思います。

ただ、そういう職業の人たちって名前や顔を出す理由がないので、インタビューに応じてくれるかどうか…。面白い人が見つかったら即取り上げたいのですけどね。素敵な人はいっぱいいると思うから。

 

最後に、私からのお願いです

で、今回の企画「生き方辞典」は、私にとっては「仕事」ではなく、ものすごい時間と熱量をかけた「趣味」…と言ってしまうとちょっとアレなんだけど、いわゆる「ライフワーク」的な位置づけになると思っています。

もし「生き方辞典」が何かしらお役に立てたようであれば、note経由でサポートしていただけるとすごく嬉しいです(方法は後述します)。ジュース1本奢る感覚で、100円からクリエイターを支援できるシステムが存在します。

好きでやっていることとはいえ、仕事する時間を削ってあれこれ自腹を切っている以上、こちらが苦しくなれば続けられません。逆に余力があれば、地方取材なんかも可能になりますし、取材できる人の幅が広がり、辞典が一気に豊かになるだろうなと想像しています(地方行きたいな…書いたら想いが募ってきた…)。

とはいえ今のタイミングですので、どうか私以前に、北海道や関西へのサポートを優先なさってください。それでも余力のある方や、私を支援したくてむずむずしてしまう方(笑)のみ、ご協力いただけたらと思います。

 

サポートの方法ですが、

  1. 私のnoteの記事に飛ぶ(どの記事でもいいですが、例えば昨日書いた記事はこちら)。
  2. 記事の最後のほうまでスクロールすると、こんなの↓が出てきますので、「サポートをする」をクリック。
    ※会員登録が必要ですが、FacebookやTwitterのアカウントでも登録できると思います。
  3. サポート金額を選ぶ(100円から可能。好きな金額を入力いただいてもOKです)。
  4. 決済方法を選択して完了。クレジットカードか、携帯料金とまとめて決済する方法もあります。

(なお現在、個人的に「note毎日更新キャンペーン」を実施しておりまして、私がぱぱっと仕上げた駄文の数々が大量にお読みいただけます。駄文だらけなのに「応援しています」ってサポート頂いたりもするので…やってみるもんだね。)

 

 

※おまけ。

37回目の誕生日。別に何も欲しいものはないな…と思いつつ、昨日のうちにバラの花を5本買ってきました。

棘まで美しくありたいです、自らの一部として。とがったものって美しいじゃないですか(先端恐怖症とかだときついと思うけど)。