「緊張してしまうのです…」というご相談をときどき受けます。特に、これから個人事業を始めたい、広げたい…と思っている方から。
- セミナーを開きたいと思っているけど、人前に出て講師をするとなると緊張してしまう。
- セッションを始めたいけど、お金をもらってやろうと思うと緊張してしまう。
- 緊張してしまうせいで、1歩踏み出そう、やってみようと思っても、躊躇してしまう。
こうしたお悩みをお持ちの方のために、私が過去に叩き込まれた「緊張しない3つのコツ」をご紹介します。
私、社会に出て最初の仕事は英会話講師で、3~80歳まで指導してました。3つとも、当時教わって実際に役立った考え方です。参考にしてくださいね。
※セミナーを開催したい方へ。内容を作る際のコツはこちら。
1.「生徒さんのほうが、あなたよりも緊張しているんだから」
…講師が緊張してたら、生徒さんはもっと緊張しちゃうのよ、と。
初対面の相手と接するときって、どうしてもある程度は緊張するものです。
こちらも人間なので、緊張するのは仕方ないことですけど、緊張って、相手にけっこうダイレクトに伝わってしまうのですよね。
でもね、こちらはお客様をお迎えする側なんです。
お客様は、これから何をするのか、何を言われるのか…何もわからなくて、もっともっと緊張しているはずで、それを乗り越えて来てくださっているはずです。
ただでさえ緊張してる人を、もっと緊張させてどうする(笑)。
こちらがどっしり構えていることも、1つのおもてなしではないでしょうか。
だいたい、セミナーにしろセッションにしろ、主導権を握っているのは基本的に提供側のあなたです。だから、自分が最も緊張しないやり方をすればいいわけで。
どんな内容にするのか、自分で決めていいのですから、少なくともお客様よりは事情がわかっていて、コントロールもきく。提供側ってとても良い立場なんです(笑)。
2.間違いや知らないことは、ごまかさなければ大丈夫
もちろん、間違いだらけ、知らないことだらけでは困ります(笑)。専門家として十分な知識があること、勉強し続けることは、言うまでもなく大切です。
でも、とっさに答えられない質問が飛んでくることだってありますし(素人の方の質問って、けっこう思いがけないというか、視点が新しかったりしますね)、ときには、間違いや勘違いを指摘されることもあるかもしれません。
そういうことがあったらどうしよう…などと、心配になってしまう気持ちもわかります。
間違えること自体よりも、間違いをそのまま教えてしまうのが一番まずい、と徹底的に教わりました。
人間なので、間違いもありますし、知らないことだってあります。それは仕方ないことです。
だから、間違いに気づいたら、そのまま押し通さずに素直に謝って訂正すればいい。知らないことがあったら、「調べてお知らせしますね」ってフォローを入れればいい。
とにかく誠実に対応すること。自分を守るために変な嘘をついたり取り繕ったりしないこと。
私の経験の限りでは、真摯に対応していて変なクレームが来たことはないです。
3.準備が自信をつくってくれる
経験によって緊張や不安は解消されていくことが多いですが、経験の少ないうちは、とにかく準備が物を言います。
限られた時間の中で、「ベストを尽くした、やりきった」というところまで準備するようにしてください。
私は、英会話講師時代もそうですし、プレゼンでもセミナーでも何でも、自宅で時間を計って、何度も一人で声に出して練習してから、臨んでいました。
慣れないうちは原稿もみっちり作って、頭に入るほど読み返して。「完璧」とまではいかなくても、「ここまでやれば何とかなる」と思えるところまで。
こんな質問が来るかな…と予想できるようなことがあれば、事前に準備しておけばいいですね。
セラピー等を提供している方なら、「セルフリーディング」のような形で練習できるものもありますよね。ご家族やお友達に協力してもらって、練習を積んだっていい。
とにかく数をこなして、自然に、当たり前に、セッションできる状態になることです。緊張してしまうのなら、場数を踏むための工夫をまず考えてみてください。
まとめ:緊張は当たり前のようにするもの
正直ね、緊張はします。するもんです。私もずいぶん場数踏んできたつもりですが、それでも緊張する場面ってたくさんあります。
だから、無理になくそうとしなくていい。というか、なくそうとしてもなくならない(笑)。それに、緊張してしまったときに自分を責めるようになってしまう。
むしろ緊張のことばかり気にしても良いことはないので、「緊張するのは当たり前」ぐらいが良いような気がします。
それに、この記事で挙げた3つのコツって、一言でまとめると、
お客様のことを考えて行動する
それだけなんです。
相手を緊張させない、間違いを教えない、しっかり準備して良い時間を作る。これ、緊張も解けるかもしれないけど、全部お客様のためになることですよね?
だから、緊張うんぬんというよりも、相手のためにできることを全力で考えてほしいのです。「どうしよう…うまくできるかな…」と、自分に気持ちが向きすぎていると緊張します。できるだけ相手に気持ちを向ける。
そして最後に。
当時教わったことではないのですが、私の経験から1つ付け加えておきます。
最後は、相手と自分を信頼するのみ、です。
目の前の相手に真摯に向き合えば、緊張しようが何だろうが、何とかなるものですよ。