【BOOK】アニメ療法

タイトルは『アニメ療法』だが、実際にはアニメだけの話ではない。
「日本製のゲームやマンガ、小説などの物語作品」が、病名の付かない段階の心のケアに役立つのでは?という内容。

アニメとは?という根本的な話から、日本と西洋のコンテンツの違い(「日本製」と言ってるのには理由がある)、物語の効果に関する科学的根拠などなど、前提をしっかり掘り下げたうえでアニメ療法を提唱するという流れ。
アニメ等のコンテンツを活用できれば、精神科受診やカウンセリングと比べて圧倒的にハードルが低いし、何より「楽しめる」というのが大きいはず。
最終的に著者が目指しているのは、アニメ療法のオリジナルコンテンツ制作らしい。

著者はイタリア人の医師。
子どもの頃から日本のアニメやゲームに影響を受けていて、イタリアで医師になった後に来日、日本の医師免許も取って日本で精神科医をやっている。
コードギアスとエヴァンゲリオンを鑑賞して「精神科医と、人間の心に感動と刺激を与える作品の作者になりたい」と思ったらしく、着々とその道を歩む著者の物語自体、人々を勇気づける効果が高そう。