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雑食系フリーランス 及川智恵/世界には、人の数だけ「面白い」が溢れている。

ひとりごとコラム

わたしはエルメス

投稿日:

「ブランドで言うとエルメスっぽいよね」

 

私のイメージってどんな感じかな、と私をよく知る人に聞いてみたら、そんな答えが返ってきた。

 

えるめす、ですか。

 

私はいわゆるブランド品にあまり興味がない。そういうものをホイホイ買えるほど裕福でもない。だって自分にはふさわしくないし、という気後れ感もなんとなくあったりする。

まったく何も持っていないわけではなくて、財布やバッグは一応ブランド品と呼べるようなものだけど、年中ショップを覗くような「お気に入りブランド」みたいなものは特にない。

気に入れば何でもいいじゃないか、というスタンスで生きてきたわけで、まあ、早い話が庶民です。

 

そんな中で出てきたエルメスという言葉。

 

私の薄っぺらい知識では、スカーフとバーキンのイメージしかないけど、それでもブランドの中のブランドっていう敷居の高さを感じる。敷居が高すぎて、そういえばお店に1歩も足を踏み入れたことがない。

 

…そんな私のどこを見てエルメスだと思ったのか?

 

突っ込んで聞いてみたところ、「色づかい」と返ってきた。なんとなく、エルメスの色づかいがあなたっぽいよ、と。

 

ここまで言われたら足を踏み入れざるをえない。どんな色づかいなのか確かめてこなければ。

そう思いつつも、なかなか1人で入店する勇気が出ず、結局エルメス発言をした張本人に一緒についてきてもらうことにした。

 

ちょっときゅっとした気持ちで店内をうろうろと歩き回る。スカーフ、バッグ、時計、洋服、香水…けっこういろんなもの扱ってるんじゃん。今までぜんぜん知らなかったけど。

 

ぐるりと1周してみて、なんとなく理解できた。

 

製品に使われている色の数が多い。オレンジ、ベージュ、ターコイズブルー、ブラウン、イエロー、ネイビー…。ない色はないのではないかと思うほど、多様な色が使われている。

そして、これだけたくさんの色を使っているのに、下品にもならず、チープにもならず、ポップにもなっていない。カラフルなのにあくまで上質。しっかりと品が保たれている。

これってけっこうすごいことじゃないだろうか。凡人の頭で考える限りだと、はちゃめちゃにするのは簡単だけど、品よくまとめるには、たぶん相当のセンスが必要だ。さすがはエルメス、ということなのでしょうか。

 

そして、どれも私好みの色づかいばかり。単色でも柄でも、なぜかとてもしっくり来るものが多い。

好きな色づかいって、自然と洋服や表現としてあらわれるだろうから、そうなるとたしかに傍から見たら、私っぽい色に見えてもおかしくないのかもしれない。

 

「こうなりたい」と憧れることは、自分もそうなれるからこそ思いつくのだ、と聞いたことがある。なれる可能性があるからこそ思いつく。そうでなければ思いつくことさえないものだ、と。

どこまで本当なのかはよくわからない。わからないけど、「エルメスを身につけていても違和感のない人になりたい」とぼんやりながらも確実に思ってしまった私は、そういう人間にいつかなれる日が来るのだろうか。

たった一人であっても、他人が私とエルメスを重ねてくれている人さえいるわけで、可能性はあると思っても良いのだろうか。

 

「エルメスが似合う」とはどうも書けなくて、「エルメスを身につけていても違和感のない人」という表現で早くも若干逃げ腰ではあるのだけども、どうやったら縮まるものなのでしょうかね、エルメスさんとの距離。

 

 

後日のこと。

香水に興味がわいたので、いろいろな香りを試させてもらいました。

自分の肌にも1つ付けさせてもらったのだけど、このいい香りだけで、ちょっと距離が縮まった気持ちになれる。気のせいかもしれないけど。香りが飛んじゃったら元通りかもしれないけど。

 

中身も品のある人にならないとねぇ。

 

-ひとりごとコラム

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